あなたは、日本語、言葉ひとつひとつに敏感ですか?
似たような意味の漢字、熟語、表現、なにがどう違うのか、真剣に考えていますか?
「NHKキャスター」や「アナウンサー」は日本語を扱うプロです。特に「NHK」という3文字は、視聴者の期待値が高くなります。
「NHKキャスター」あれば「正しい日本語が使えて当たり前」と思われます。
「NHKキャスター」や「アナウンサー」を目指すのであれば、言葉を扱うプロとして今から意識を変えていきましょう。
言葉ひとつひとつに向き合う
これまでたくさんのアナウンサー希望の方にお会いしていましたが、最近の若い方は、とにかく日本語がおかしいです。正しい日本語が話せません、書けません。
正しい日本語が話せなくて書けないのに、視聴者の期待値が高い「NHKキャスター」「アナウンサー」を目指していること自体が不思議でなりません。
あなたは、言葉ひとつひとつに真剣に向き合っていますか?
書類を書くとき、面接で話す話題を考えるとき、しっかりと辞書を引いて、どんな言葉・表現がしっくりくるかを考えたことがありますか?
アナウンサーになったら、現場で、言葉ひとつひとつに徹底的にこだわります。その練習を今からしていると思ってください。
そして、もうひとつ、声を大にして伝えたいのが・・・「電子辞書ではなく、ちゃんとした辞書を引いてください」ということです。
辞書を引くと意味が分かるだけでなく、漢字も分かりますし、使い方も分かります。例文なども覚えることができます。
最近の若い方が日本語がおかしい原因は、こういった「辞書を引いて言葉を覚える」というアナログをしていないからだと私は思います。
言葉を選び、懸命に伝える姿勢
私は、高校生にも面接指導をしています。
高校生に指導をする時、第一印象の大切さと面接の受け答えのポイントを説明し、私が面接官役になって模擬面接を行います。
相手に話すときには「伝える」思いをしっかりと持つことが大切だと高校生の皆さんにもお伝えしています。
面接指導の際には、あらかじめ質問する内容をお伝えしているのですが、中には、答える内容を用意をしてこなかったという人も数人います。
しかし、一生懸命、自分の中で伝えたいことを探し、詰まりながらも考えながらもしっかり最後まで自分の言葉で伝えようとする姿はとても好感が持てます。
面接で面接官の質問が意図しないことだったとき。言葉に詰まったら、まずは落ち着いてください。
そして、どんな言葉で、どんな風に話したらいいのかをよく考えてみてください。
もし、うまくまとめられないようなら
「うまくまとめられていないかもしれませんが・・・」と前置きをして話しましょう。
もちろん、アナウンサーには瞬発力が求められますのでずっと悩んでいて言葉が出てこないのはNGですが、
ある程度、考えて言葉を発するのは問題ありません。
一生懸命考えて、自分の言葉で伝えようとすること。それが大切です。
日頃から前向きな言葉を選ぶ
あなたは日頃、どんな言葉を遣っていますか?どんな口癖がありますか?
よく「夢を叶えるには前向きな言葉を口にするといい」と言われます。
私もアナウンサーの夢を追いかけていた頃、
- 「アナウンサーになる」
- 「大丈夫。私はできる」
- 「私がアナウンサーになれないわけがない」
- 「私は絶対運がいい」
- 「私にできないわけがない」
できるだけ前向きな言葉を選んで遣っていました。
前向きな言葉を遣っていると、不思議なことに、段々と自信が満ちてくるのです
以前、経営者の方をインタビューさせていただきました。そのときに、その方がおっしゃっていた話の中で、とても印象に残っていることがあります。
それは・・・
「叶う」という文字は、「口」に「+」と書く。プラスの言葉を口にすれば叶うのです。
このお話を聞いたとき、アナウンサーを目指して必死に走っていた頃を思い出しました。
確かに、私は、どんなに書類審査が通過しなくても面接で不合格になっても、どんなに落ち込んでもクヨクヨしても「私はダメなんだ」「私なんて・・・」なんていうネガティブな言葉は遣いませんでした。
アナウンサーの夢を叶えるために、口にする言葉を間違えないように気を付けてくださいね。
言葉を扱う「アナウンサー」と「司会」の共通点
「アナウンサー」と「司会」共通する部分はあっても、やはりそれぞれにポイントやコツがあります。
私が思う「アナウンサー」と「司会」の共通点。それは・・・言葉で人を幸せにできること。
だからこそ、日々、言葉や表現に敏感にならなくてはなりません。
そして、どんな言葉(表現)が相手を傷つけるのか、相手を不快にさせてしまうのかを知る必要があります。
私は一時期「伝える仕事」を離れていました。自分の生き方を見つめ直した3年間があります。
あれこれと思い悩み、そして「やっぱり、私は“伝えることが天職”」と思い再び「伝える仕事」に戻ってきました。
今は、このブログを通して「夢を叶えることの素晴らしさ」を「伝え」、
アナウンススクールで夢を持った人たちに「伝え」、
講師業を通して「伝え」、
司会業を通して「伝え」、
ナレーションで「伝え」、
最近は、文章でも「伝え」ています。
「伝える仕事」に囲まれて、とても幸せを感じています。