書類審査がなかなか突破しないなぁ、と思ったら見直すべきところがどこなのか?
アナウンサー・キャスター試験の3点セット「履歴書」「作文」「スナップ写真」どれも見直しは必須です。
アナウンサー・キャスター試験の中の「履歴書」は市販のものでも色々な形式があり、記入内容も異なります。
どれを選んで、どのように書けば良いか悩んでいませんか?
履歴書だけではなく、アナウンサー・キャスター試験合格のための書類は面接官が「会いたくなる」書類にすることが必須です。
アナウンサー・キャスター試験合格のための「履歴書」の選び方・書き方をお伝えします!
アナウンサー試験合格のための「履歴書」選び、やってはいけないこと
アナウンサー・キャスターの採用試験では「履歴書」が必須になりますが、応募要項の中に「市販の履歴書」と書いているのに、オリジナルの物を使っているなんてことはありませんか?
民放の局であれば、応募要項に特に指定がなければ良いのですがNHKアナウンサー・キャスターの応募要項には「履歴書」と書かれています。
「市販の」と書かれているのに、オリジナルの物を使うのはNGです。
「市販の履歴書では、他の人と同じになってしまう。他の応募者よりもより目立つものを」と思い、面接官に訊いてほしい項目を考えて履歴書を自己流で作る。
民放のアナウンサー試験では有効だったかもしれません。
しかし、NHKのキャスター・リポーター試験でも同じようなことをしてしまうと、なかなか書類審査が通過しません。
オリジナルの履歴書ではNHKが通過しないのか?
なぜ、民放では自己流の履歴書で書類が通過したのにNHKで通過しないのか?
そこには、NHKならではの基準が存在するからです。
- 組織というものは「協調性」を重んじます。
- 放送局も一組織。「協調性」が大切です。
しかし、民放では「協調性」よりも「個性」に比重が置かれることが多い傾向があります。
だからこそ、他の人と違った目立つ履歴書が合格します。
一方で、NHKのキャスター・リポーター試験は「個性」<「協調性」なのです。
応募書類の「履歴書」の部分にわざわざ「市販の履歴書」と明記している。
なのにも関わらず、自分で履歴書を作成するなんて「協調性がない」と判断されてしまうのです。 応募要項に書かれてあることに忠実に準備をするようにしてください。
アナウンサー試験合格のための「履歴書」選び
今、手元にある履歴書は、どんな形式ですか?ちゃんと面接官に内容を読んでもらえるような履歴書を選びましたか?
履歴書に書く内容もしかりですが、まずは履歴書を選ぶところから書類審査が突破できるかどう決まるのです。
「市販のもの」と注意書きされている場合、あなたが選んだ履歴書の形式によって書類審査が通過するかどうかが決まります。
社会人の方ですと、どうしても職歴が多くなってしまいます。だから職歴が収まる履歴書を選ぶことが多いです。
しかし、それでは書類審査の突破は難しいです。
履歴書の右側の部分に項目が少ないものは選ばない。アピール項目が多いものを選ぶ。
例えば、右側の上のほうに「資格」の欄があって、その下に「志望動機・特技・アピールポイントなど」という項目がひとつあるだけの履歴書。
この形式の履歴書を選んでいる人が多いです。この形式ですと、アピールすることがひとつしかないので、あなたの人柄やキャラクターが伝わりにくいです。
ポイントは「履歴書を読んだ面接官が“この子を面接に呼んでみよう”と思ってもらえるような履歴書になっているかどうか?」です。
面接官はあなたの学歴や職歴を見て「会ってみたい」と思うわけではなく、そこに書いてある内容を見て「こんな子だったら実際に会ってみたい」と思うわけです。
アナウンサー試験合格のための「履歴書の書き方」のコツ
自分をアピールできる形式の履歴書を用意できたら、履歴書に用意された項目を埋めていきます。
その際のポイントは「パズルのように当てはめること」です。
- 「自覚している性格」の欄には、このエピソードを書いて…
- 「得意な科目・分野」の欄には、あのエピソードを…
- 「スポーツ・クラブ活動・文化活動」の欄は、あの話を書いて…
そして、ひとつひとつの項目でアピールする内容を考えることも大切ですが、履歴書1枚を通して「自分のなにをアピールしたいのか?」を俯瞰して見る必要があります。
すると「スポーツの話が多すぎるな」とか「社交性をアピールする話が続くな…」というように内容が偏っているかどうかも分かります。
自分が履歴書に書く内容をパズルのピースのように当てはめていくこと。
お勧めの方法です。
そして、内容ももちろんですがパッと見で「読みたくなる」ものにしてください。自分で自分の書いた履歴書を客観的に見ると分かります。
- 文字が細かく羅列してあって読みにくいのか?
- 行間がなくて癖字だから読みたくないのか?
- 細かく読まなくても、一回見ただけで、なにが書いてあるか理解できるのか?
- 文字が綺麗だから読みたくなるのか?
もし「なんか読みにくいな…」と思ったら、読みやすくなるように工夫をしてください。
履歴書の写真にこだわる
「アナウンサー」や「キャスター」に求められるのは「華やかさ」です。履歴書の証明写真で、そのことを証明しなければなりません。
あなたが一番魅力的に見えて「華やかさ」がある写真を証明写真にしましょう。
民放のアナウンサー採用試験を受けた方はこだわりを持って写真を準備している方も多いのですが、NHKアナウンサー・キャスターを目指す方で多いのが履歴書の証明写真にこだわっていないということ。
地味な、至って普通の、襟付きのリクルートシャツにダーク系のスーツ。真正面で笑っていない写真。
そんな証明写真を使っています。そんな証明写真では、書類審査は突破できません!
履歴書の「やりたいこと」に書いている内容を変えてみる
履歴書には希望欄などに書く「あなたのやりたいこと」。
あなたが報道寄りのことを書いていたとしたら、NHKには、報道を扱う「記者」という専門職があるので、NHKキャスターを目指すあなたが報道の色が強い志望動機や作文を書くと需要と供給がマッチしなくなります。
また、あなたが「スポーツに携わりたいです!」と書いていたとしたら。スポーツキャスターが欲しい場合は「スポーツキャスター募集」と求人を出します。
そして、NHKの男性アナウンサーがスポーツコーナーを担当するケースがあります。そのため、こちらも報道と同じく需要と供給がマッチしなくなります。
求人に対してマッチした人材であるかどうかも重要なポイントです。
「職歴」に工夫する
履歴書の左側、つまり「学歴」や「職歴」の欄をどのように書いていますか?こだわって書いていますか?
実は、意外と、この「学歴」や「職歴」の欄が大事です。「学歴」」は、そのまま事実を羅列するとしても「職歴」の欄は工夫の仕方がたくさんあります。
- 大学生のあなたは、アルバイトでキャスターやリポーターの仕事に活かせそうなことを書く。
- 放送関係の賞を受賞したならば、そのことを書く。
- アナウンススクールに通ったことを書く。
社会人のあなたは「職歴」を書きますが、その書き方も工夫ができます。
キャスターやリポーターの仕事に直結しそうなことや役に立てそうなスキルを明記し、アナウンススクールに通っていた経験や司会などの経験があれば、それを書きアピールをしていきましょう。
綺麗な字・適度な大きさの字で書く
書類は、放送局に送るラブレターです
あなたは、好きな人・大切な人に手紙、ラブレターを書くときにどんなことに気を配っていますか?
- どのようにしたら、気持ちが伝わるか?
- どんな言葉を遣ったら、相手に好印象を持ってもらえるか?
- どのくらいの文字にすれば、思いが伝わるか?
様々なことに気を配ると思います。どれも大切です。しかし、伝える内容よりも、もっと重要視しなくてはいけないことがあります。
それは・・・見た目=文字です。
- 文字が小さい。
- 文字が汚い。
- 便箋5枚に及ぶほど長い。
あなたはこのようなラブレターを読み続けよう、この人のことをもっと知ってみよう、もっと知ってみたいと思いますか?
まずは、応募書類に書く内容の前に、きれいな文字を書く努力をしましょう。
ひとつひとつの文字に思いを込めて、文章を書きましょう。美しい文字は書類審査突破の第一歩です。あなたの文字を見直してみてください。
そして、適度な隙間も意識をしましょう。
「どうしてもアナウンサーになりたい!」と、思いの丈を伝えたくて、問欄に米粒みたいな文字でびっしりと書いてはいませんか?
小さな文字は読みづらいです。
私は、キャスターを辞めた後、民間企業の総務人事部で採用担当業務に携わりました。
その際、一番最初の応募書類の合否を決めていたのですが、米粒のような小さな文字は読む気になりませんでした。
応募書類には「隙間」を作りましょう
見出しを付けて読みやすく/箇条書きに
書類審査突破のための「履歴書」の書き方のおススメは「見出し」を付けることです。
例えば。「志望動機」の欄であれば、そこにいきなり文章を書くのではなく、あなたがアナウンサーになりたいと思った理由を一文で簡潔に表したものを見出しとして書くのです。
- 「アナウンサーになって○○を伝えたい」
- 「○○ができるのは“アナウンサー”だから」
- 「たくさんの人に○○を伝えることで、将来、▲▲をしていきたい」
など、「なぜ、アナウンサーになりたいと思ったのか」をまずは見出しにして書きます。
そして、その見出しの後にストーリーを書いていけばいいのです。
ここで注意しなくてはいけないのが「見出しの書き方」です。
「見出し」とは、一目で分からなければ意味がありません。
パッと見で、内容が分かるように、本文とは文字の大きさを変えたり記号をつけたり、カギ括弧をつけたり、見やすくする工夫が必要です。
「自己PR」の欄も「どんなアナウンサーになりたいか」の欄も「好きな番組」の欄も同じです。履歴書の「得意な科目」「趣味・特技」などの欄も、すべて「見出し」をつけましょう。
「見出し」をつけることによって、見やすい・読みやすい書類になります!
ひとつの質問にストーリーを作ること
例えば「趣味・特技」の欄。
そこに見出しをつけて「料理をすること」とだけ書くのではなくて、ストーリーを作って、そのストーリを書きましょう。
- 料理を好きになったきかっけ
- 得意料理
- どんなときに料理をするのか
- 料理をしていると気持ちがどうなるのか
1分間程度の話ができるストーリーを考えるのです。そして、すべての欄にストーリーをちりばめましょう。
ストーリーをちりばめることで、面接官があなたの書類を読んで、あなたの人柄を想像できるようになります。
具体的なエピソードを織り交ぜて「あなた」を伝えましょう。
具体的なエピソードを織り交ぜると、あなたの人柄が伝わります。
履歴書の「自覚している性格」の欄に「社交性があります」と書くよりも「社交性がある」というのが分かるような具体的なエピソードを書く。
「趣味」の欄であれば「趣味:ピアノ演奏」と書くのではなく「最近のピアノ演奏の出来事」を具体的なエピソードで書くのです。
履歴書はパソコン入力?手書きがどちらがおすすめ?
履歴書は手書きが当たり前でしたが、最近は「手書きである必要はありません」という局も出てきました。
では、あなたはパソコン入力にしますか?
私は断然「手書き」をお勧めします。
なぜなら、文字はあなたの人柄を表すだけでなく、温かみを感じるからです。
知性を感じる字を書く
アナウンサー希望者であれば、文字から知性を感じさせなくてはいけません。
ですが、昔ほど文字を書かなくなったことから文字が綺麗じゃない方が非常に多いです。
あなたの学歴が高いとして(世に言う有名大学在籍、卒業)の場合、文字が綺麗に書けないと「この学歴でこの文字??」とマイナスになります。
実際に、私は、過去の生徒の手書きの履歴書を見たときに「本当にこの文字でこの高学歴?!」と驚いたことがあります(悪い意味で)。
最近のアナウンサー希望者は、知性が感じられない文字を書く方が多いです。
試験まで時間があるときであれば「ペン字を習って文字が綺麗に書けるようにしましょう」とアドバイスします。
実際に、当アナウンススクールに入学した方で文字が綺麗に書けない方には、ペン字を習ってくるように指導します。
その結果、文字が綺麗に書けないときは書類審査がほとんど通過しなかったのに、ペン字を習って文字が綺麗に書けるようになってからは、書類審査が通過するようになった方も多いです。
パソコン入力の方が良い場合
試験が本格化し、ペン字を習っている時間がない場合などは、あなたの手書きの履歴書や作文を拝見し「この文字であれば、パソコン入力のほうがいいかも」とアドバイスいたします。
パソコン入力をした書類に変更をし、書類審査を突破した当スクールの生徒さんもいらっしゃいました。
しかし、どんなにパソコンが主流になっても、やはり文字は人柄を表すので履歴書や作文に温かみを感じます。
「文字に自信がないんです」という生徒さんがいたので、手書きのエントリーシートを見せてもらいましたが、ご本人が言うほど、文字はひどくはなかったです。
こんなこともあるので、第三者の意見を取り入れて「やっぱり手書きにしたほうがいい」のか「パソコン入力のほうがいい」のかは決めてください。
アナウンサー・キャスター試験合格の履歴書の選び方・書き方
アナウンサー・キャスター試験合格のための履歴書の選び方・書き方を紹介しました。
履歴書であなたのストーリーをちりばめ、面接官があなたの書類を読んで、あなたの人柄を想像をすることができ「会いたくなる」ような履歴書を目指しましょう。