アナウンサー試験受験には「志望動機の作り方」が必要です。
志望動機には
- アナウンサーになりたい理由
- その放送局を希望する理由
この2つの理由が必要です。
志望動機の作り方と、志望動機を作る際のポイントなどを見ていきましょう。
アナウンサー試験合格のための志望動機 「アナウンサーになりたい理由」
あなたが元々「アナウンサーになりたい!」と思ったきっかけは何ですか?
- アナウンサーに憧れた?
- アナウンサーの仕事がおもしろそうと思った?
あなたが純粋に「アナウンサーになりたい!」と思ったきっかけを素直に話しましょう。
この元々の『きっかけ』を志望動機に織り交ぜることによって真実味のある志望動機になります。
ちなみに、私がアナウンサーになりたいと思ったきかっけは「アナウンサーって楽しそう!」でした。
「テレビで見るアナウンサーの女性は綺麗な洋服を着ていて、芸能人と至近距離で話ができて、色々なところでおいしいものを食べて、日本全国・世界各国に行けて、いろんな人と出会える。それでお給料がもらえるなんて、なんて素敵な仕事なんだろう!!!」
これが、私がアナウンサーを目指し始めたきっかけです(笑)。
ただし、「志望動機」は「あなたがアナウンサーになりたいと思った理由(きっかけ)」だけでは不十分です。
「あなたがアナウンサーになりたい思った理由(きっかけ)+将来アナウンサーとして、なにがしたいか?」
これが必要です。
アナウンサーになりたいと思った「きっかけ」
アナウンサーという仕事は一般的ではないので「そもそも、なぜアナウンサーになりたいと思ったの?」という素朴な疑問が生まれます。
あなたが面接官だとしたら、気になりませんか?「アナウンサー」という職種に興味を持った理由を。
それだけ「アナウンサー」という職業は「特殊」なのです。
特殊な職業だからこそ「なぜ、あなたは興味を持ったのですか?」という疑問に答える必要があるのです。
それなのに、多くのアナウンサー希望者が一番大事なこの「きっかけ」を話しません。
素直にアナウンサーになりたいと思った「きっかけ」を話しましょう。
ただし、アナウンサーになって、なにがしたいのですか?この質問に、ズバッと答えれらないあなたは要注意です。
ただし、その『きっかけ』だけを話す志望動機になってしまうと、ただの『きっかけ』にしかならず、面接官の心には響きませんので注意が必要です。
「きっかけ」と「志望動機」は違います。
なんとなく「アナウンサーになりたい」ではダメです。
志望動機を語る上で欠かせないのが「アナウンサーという仕事をどれだけ知っているか?」なのです。
アナウンサーの仕事を理解しているか、何がしたいのか自問自答する
数ある仕事の中から「アナウンサー」という職種を選んだ理由、それは何だったのでしょうか?
ここで重要になってくるのが「アナウンサーの仕事を理解している」ことです。
「アナウンサー」の仕事の本質、「アナウンサー」の仕事について曖昧にしか分かっていないと、明確な志望動機に繋げることができません。
もし周りにアナウンサーになっている人がいたら、OG訪問をして話を聞きましょう。
相澤静アナウンススクールではOGとの繋がりも大切にしています
表面だけではなく、アナウンサーの仕事の深いところまで知っていれば、
- 自分がアナウンサーになってどんなことがしたいのか
- 自分はどんなことができるのか
- 自分の強みはどんなところで活かされるのか
自分の言葉で語ることで、将来のビジョンが見えてきます。
そのためには、やはり自問自答することが大切です。
「アナウンサーになったら、どんなことをしたいのか?」答えることができますか?
これまでお会いしたアナウンサー希望の方に「アナウンサーになって、なにがしたいの?」と聞くと多くの方が以下のような答え方をします。
- アナウンサーになって、感動を伝えたい
- アナウンサーになって、皆さんに笑顔を届けたい
- アナウンサーになって、頑張る人の姿を伝えたい
では、
- なぜ、あなたはそう思ったのですか?
- どうして、感動を伝えたいと思ったのですか?
- あなたがアナウンサーになって感動を伝えることで、なにがどうなりますか?
- どうして、皆さんに笑顔を届けたいのですか?
- あなたがアナウンサーになって、皆さんに笑顔を届けることでどうなりますか?
- なぜ、頑張る人の姿を伝えたいのですか?
- そういった姿をあなたがアナウンサーとして伝えることでなにがどう変わるのですか?
- あなたがそう思った理由を考えたことはあります?
志望動機は「なぜ?」「どうして?」を繰り返すことで明確になってきます。
ただ「●●を伝えたい」だけではなく「●●を伝えることによって△△をしたい」というところまで語れればパーフェクトですが、そこはなかなか難しいので、まずは、あなたがアナウンサーになったら、どんな将来を描きたいと思っているのか、そこを明確にしてください。
「将来ビジョンがうまく描けません」という方がいますが、その方は、アナウンサーの仕事についての理解がまだ浅いのです。
「あなたがアナウンサーとして伝えた先に、なにがどうなりますか?なにをどうしたいですか?」
多くのアナウンサー希望者の方に出会いましたが、皆さんと話をしていると「志望動機が同じだ」と思うことが多々ありました。
あなたがアナウンサーとして視聴者に伝えたら、その後は、なにに繋がりますか?
アナウンサーとしてテレビやラジオにあなたが出演することで、なにをどうしたいですか?
アナウンサーの仕事に活かせる経験
社会人の方は「今の仕事で培った経験やスキルでアナウンサーに活かせること」
これを志望動機に入れましょう。そして「その経験やスキルがアナウンサーの仕事にどう繋がるか?」を考えてみてください。
例えば、学生で、店頭販売のアルバイトをしている方であれば「店頭販売で商品を売るときにどんなことに気を付けていたか?どんなことを工夫していたか?そして、そのことが将来的にアナウンサーとしてどう活かせるか?」を考えましょう。
社会人で、海外から入ってきた商品のパンフレットを日本語に訳す仕事をしている方であれば「外国語で書かれたパンフレットを日本語に直す際にどんなことに気を配っていたか?そして、その経験がアナウンサーという伝え手になったときにどう活かせるか?」を考えましょう。
アナウンサー試験合格のための志望動機 「その放送局を希望する理由」
アナウンサー試験合格には、自分がその放送局に入局したい理由が必要です。
地元の放送局であれば親しみもありますし、常に視聴できますので語りやすいかと思います。
でも、縁もゆかりもない土地の放送局を受ける場合はとても悩みますよね。そんなときは、以下のポイントを踏まえて志望動機を考えましょう!
- 各局のホームページで自社制作番組を探す
- 自社制作番組を視聴する
- その土地についてリサーチする
この3つの作業で見えてきたものを自分の言葉でストーリーにします。
そして、アナウンサーになりたい理由・局を志望している理由をドッキングさせて志望動機を完成させていきます。
各局のホームページで自社制作番組を探す
各局のホームページで自社制作番組を探すと「どのくらいの番組を自社で制作しているのか」「どういった番組に力を入れているのか」が分かります。
また、その番組内でのアナウンサーの立ち位置も分かります。
そうすると、自分の強みをどの場面で発揮できるのかを語ることができるのです。
自社制作番組を視聴する
ホームページ上では分からない番組の構成や雰囲気が分かります。
「どんなコーナーがあるのか」「視聴者の皆さんとはどんな風に接しているのか」などを知ることができます。
また、番組を視聴することで、同時にアナウンサーの研究もできるのです。
どんな番組構成で、アナウンサーはどんな役割をしているのかを深く知ることができます。
そうすると、自分がアナウンサーとして入局した際のイメージを語ることができます。
その土地についてリサーチする
縁もゆかりもない土地の放送局を受けるには「その土地についてリサーチする」ことは鉄則です。
地元出身者のライバルたちに勝つためにも、力を入れて徹底的に研究をします。
まずは、ホームページを見て「どんな県なのか」「観光はなんなのか」「なにに力を入れているのか」「県民性は」「主要な産業はなんなのか」・・・・etc・・・
ありとあらゆる情報を調べます。
そして、自分が興味関心を持った部分を志望動機に織り交ぜるのです。
局によって志望動機を変更する必要はある?
アナウンサー・採用試験で合格しやすい志望動機の作り方でとても大切なこと。
それは「将来ビジョンがブレないこと」です。
局によって志望動機を変更することで「将来ビジョンがブレてしまう」ことがありますので、「基本的に志望動機は変える必要はない」と指導しています。
志望動機がコロコロ変わるということは「本当にアナウンサーになりたいのだろうか?」「アナウンサーになって、なにがしたいのだろうか?」という印象を面接官に与えるからです。
面接では、様々な角度から、あなたの「アナウンサーになりたい理由」を訊かれます。その都度、話すことが変わると、面接官は混乱します(笑)。
もちろん、変える部分はあります。。
その土地であなたが取材したいこと・番組で取り上げてみたいことをその土地に合わせる必要はあります。
ただし、注意が必要です。
「地域の歴史や祭り」に興味・関心があるのに、A県では「A県の歴史や祭りを取り上げたい」と言い、B県では「B県で頑張るシニア世代を取り上げたい」、C県では「C県の町の取り組みを伝えたい」などと、取り上げる物事をコロコロ変えると「本当にアナウンサーとしてやりたいことはなんですか?」と思われます。
自分としても、そんな風にコロコロ変えると「私は一体、なにをやりたいのだろう?」と分からなくなります。
受験先によって一部変える必要がある場合もありますが、アナウンサーとしてやりたいことや取材したいことが局によって変わるなんてことは、本来はありえないことなのです。
あなたは、将来ビジョンがブレブレになってはいませんか?